飛行機の謎と疑問【続編】>●旅客機の寿命は何年くらい?

今、日本はかつて経験をしたことがない「超高齢化社会」に
突入しようとしているが、これは一般の世界の話だけではな
く、航空業界にも同じような問題に直面したいる。

ただ、航空業界が直面しているのは、パイロットや整備士、
客室乗務員の高齢化ではなく、「航空機の機体の高齢化」と
いう機材の問題なのだ。

航空機の歴史は長く、いま「現役」で活躍している旅客機の
中には、一般的に航空機の寿命と言われる20〜25年を経
過している機体も少なくない。

特にアメリカの航空会社に至っては、所有している機体の約
4割が製造から20年以上経過した航空機だと言われている。

俗に「経年機」と呼ばれる製造から20年以上(離着陸回数
に換算すると6万回)経過した経年機は、当然ながら各部の
部品が経年劣化などにより壊れやすくなっているため、事故
に結びつきやすいと言われている。

しかし、ほとんどの航空会社は、1機につき200億円前後
もする新しい旅客機を次々と買い換えるほどの余裕はなく、
多少古くなった機体でも、入念に整備をし、必要とあれば大
幅な改修を行なったりして、機体を維持しているのだ。

もちろん改修にもコストは掛かるが、その額は5億円前後と、
新品の航空機を購入するよりは大幅に安く済む。

そのために、今の航空業界では、「現役」で活躍している多
くの「高齢」旅客機をいかに「健康的に寿命を延ばせるか」
ということに注力しているのだ。

人間の体同様、旅客機の長寿の秘訣は「整備」にかかってい
て、若い頃からの定期的な検診や、健康診断などを欠かさな
いようにして、病気(故障)しないよう普段からの予防が大
切になってくる。

製造から10年20年と経過する間に、きちんとした整備を
受けないまま過ごせば、経年機となった時に大きなトラブル
が発生し、運航できなくなるかもしれないのだ。

やはり、日頃の整備の積み重ねこそが、健康な機体を保つ上
では大切で、ひいては旅客機の老化の進み具合や寿命も違っ
てくるということ。

当たり前の話ではあるが、1回のフライトごとに行き届いた
整備を受けてきた機体は長持ちし、たとえ旅客機としての役
割に限界がきても、貨物機として活躍し続けている旅客機も
たくさんあるのだ。

やはりモノ言わぬ旅客機という機械でも、いつまでも空を飛
び続けたいと願っているのだと私は信じている。

飛行機の謎と疑問【続編】

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